

当方のFahrtenbuch / driver's log
ドライバーの日記とも言えるFahrtenbuch / driver's log。ドイツ人らしい商品ですが、本来の目的は社用車を利用する際や、同一車でプライベート利用とビジネス利用を分けて、税部署に申告する際に利用する為にあるこの冊子。クラシックカーの世界では個人の記録簿として使われます。写真の物は当方で利用している物で、豪華なハードカバーブックになっています。ここには、日時、目的地、目的、訪問先、メーター数、走行距離、ガソリンL、ガソリン代金、燃費、その他の出費、ドライバーと数多くの項目が掲載出来る様になっています。当方所有の車にはガソリン残量が表示されない車が有るので、この本のガソリン給油ヒストリーも参考になります。オイルの補充もその都度書き込み、オイルの消費率もいつも点検しております。Fahrtenbuchの表紙裏には小さなポケットがついていて、ガソリンスタンドのレシートはすべてここに入ります。
車に乗る際、ただでさえ儀式の多い旧車ですが、車に乗ってエンジンをスタートさせる前に必ず書き込む、儀式の一つとなっています(車を降りるときの儀式でもあります)。
私の知り合いで数十台のコレクションの持ち主は、車の数だけFahrtenbuchを所有しております。一緒にドライブに行くときは、儀式が一つ多く、グローブボックスを空けて、それを取り出し、自動巻の腕時計で日時を確認し、距離数を書き込む。そして、書き終えたFahrtenbuchをグローブボックスに収納して、さあ!スタート。。。と言った流れです。助手席に座る人にとってみれば退屈な時間ですが、記入している本人には、日記を付けている気分で止められなくなります。皆さんも是非、日記を始めてみては、いかがでしょうか?
商品に関するお問い合わせは
info@watanabe-service.de まで。
Fahrtenbuch / driver's logはオンラインショップにて発売していますので、そちらもご利用ください。
まだ日本ではそこまで広まっていない言葉かもしれませんがクラシックカーの表現でPatina(パティナ)という言葉を海外のサイトで目にした事があるのではないでしょうか?「Patinaとは何か?」とインターネット上で調べたこともある方がおられるかもしれませんが、今日はこのPatinaについて考えてみたいと思います。
Patinaを簡単に表現してしまえば新品の10円玉と古い10円玉の違いです。
クラシックカーにおけるPatinaと言う表現は「ぼろ」を良い方向(ポジティブ)へ表現するときの回避言葉の様に利用されているときがあります。”ぼろ”と”Patina”それは同じ言葉なのか?私が色々調べた所によるとぼろも立派なPatinaである事が残念ながら解釈できます。ただし、私達が扱うクラシックカーではやはりPatinaという響きの良い言葉と”ぼろ”は区別して行かなければいけないと考えいます。もちろん、ぼろをPatinaと表現している人にその使い方がおかしいと指摘して行くような活動をする必要はなく、これを読む人はPatinaとぼろは紙一重でPatina=かならずしも良い事ではないという事を認知していればいいだけと私は思います。
今回はパーツでそれを見比べてみたいと思います。

現代の新品部品というのはことごとくPatinaがありません。これは、レストアした物にも言える事です。

Patinaが強く出ている。しかし欠けなどがなく物としては完全なものでただ古くなったもの。

欠けなどがなく物としては完全しかし、上の写真の物より大切に扱われなかった事がわかる。

欠けがあるものの、それ以外は状態が良いもの。
上記の写真のなかでPatinaと表現できない物は一番上の新品の物だけです。それ以外はすべて一般的な表現としてはPatinaと言えます。皆さんにとってどこまでがPatinaで、どこからが”ぼろ”でしょうか?その答えはご自身の中にあり正解はありません。その事について自分なりの答えを出す事により今後セールストークのPatinaという魔法のような言葉にだまされる事はなくなると確信しております。また次回、同士と飲む際の良いお酒の”つまみ”になるのではないでしょうか。プロスト!(ドイツ語:乾杯)
クラシックカーを探す時皆さんどのようにしていますか?
日本国内を探してご希望の車種、状態の物が見つからず悩んでいませんか?
今回はドイツでの一般的な探し方をお教え致します。
最近はドイツ語がわからなくても、翻訳ソフトがありますので、とりあえず雰囲気だけは
つかめると思います。
まず、一番メジャーな探し方として、
Mobile.deがあります。
左のSUCHENからではなく真ん中のSUCHENをクリックして先に進んで行きます。
大体わかると思いますので、使い方は省かせていただきます。
インターネット環境が充実している今では、海外の相場、販売車両など検索しやすくなった
かとおもいます。中には、こんなに安い物を見つけた!と思わず真剣に購入を考えたりする
事もあるかと思います。
一昔前までは、価値のわかるオーナーがお亡くなりになり、相場がわからず家族の方が破価
で売却するなどという事もあったかと思いますが、今の世の中、同じような状態の物をイン
ターネットで探し勝手に所有している車はそれと同様の価値があると勘違いしている人も多
くいます。それれは、カーショップの頭の痛いところです。クラシックカーは実物を見て初
めて価値が決められる物で、写真だけでは判断できないですし、販売人(ネット上)の撮影
した写真などはあてになりません。写真は嘘をつきませんが、撮影の仕方によって黙る事は
出来るのです。ましてや、ポルシェを知らない人にとって値段を付けることは不可能です。
色、年式、後前期モデル,マイナーチェンジ、MT/AT、事故/修復歴など多くの事が価格に
左右してきます。
そこで大切なのは信頼できる第3者の目(すなわち営利関係のない人)です。
この辺は過去のブログで書きましたので参考下さい。
売り手としては、同じような車を探し出し値段を付けて販売しますので、付いている価格は
かなりいい加減な物が多いです。いい加減とは、価値のある車を安く書く人はよっぽどの事
情がない限り存在しません。ですので、うまい話は正直インターネット上には転がっていま
せん。妙に相場より安い車、相場より「高く買い取ります!」などと言っているショップな
ど、色々ありますが、良い状態の車は仕入れも高いです。という事は、状態の良い車は安く
は売れませんし、逆に車を高く買い取る事は、今のこの世の中不景気も手伝ってあり得ませ
ん。買い取りという物は相場より安く、そして販売は相場より少々高い価格での販売という
のが常識でそう出なければ会社として成り立ちません。それがフェアな取引という物でそれ
に納得できない人は自分で購入者を見つける必要があります。
当方では、メールの内容を見てお相手がどのくらいの価格を期待をしているかお聞きしてそ
れを遥かに下回る場合は正直に「金額を提示すると失礼な価格になってしまいますので言い
たくありません。ショップによって価値観も多少違うと思いますので、他の@@@@@など
のショップを当たられたらどうでしょうか?」と提案します。旧車の場合は、数字や車の状
態には存在しないオーナーだけの価値があります。それらは当方やショップでは何の興味の
ない物であり価格には反映されないものが多いのです。
ヨーロッパのショップでビンテージなクラシックカーを取り扱っているところの多く見られ
るのは「委託販売」です。ショップによっては、買い取りを一切していないところもありま
す。資本金が3000万円あるとしたら、クラシックカー2台購入したら終わりまたは、ビ
ンテージカーの場合1台も買えない事もあります。それらの車もいつ売れるかわからず、売
れなければ収入がありません。そのようなお金があるとしたら、お店の内装、ホームページ
にお金をかけて、委託車両を並べた方が良い訳です。
委託ベースでやっているショップは決して悪い訳ではないです。そうでもしないと数千万円
する車を数十台並べるのは難しいですし、車が車を呼ぶとでもいいましょうか、1カ所に集
ってくれば、購入者にとってもかなり選択肢が増えます。それが最大の利点です。
この辺りの、販売方法は新しい物ではありませんが、最近ではショップにない車の売買、す
なわち実車が海外にある車の売買がすこしづつ増えてきました。(ヨーロッパでの話で日本
ではわかりませんが)。これは、最近良く見かけるのですが、日本に在庫してある車を販売
者(所有者)の許可を取り、ヨーロッパのインターネットサイトで販売しているケースで、
すなわちヨーロッパのショップは日本にある車を見た事もなく販売している訳です。
というこで、わかりやすく書くと。
車オーナー 国内販売 > ヨーロッパ仲介人を通してヨーロッパ販売(もしくはアメリカ
などの仲介人も通して)
です。
私が良く経験する事なのですが、ホームページ上の写真で背景が日本の物、または「日本に
在庫してあります」 という車を見かければ大体高い確率で日本のホームページで見つかり
ます。言ってみれば、ヨーロッパのインターネットサイトで日本の見落としている情報を無
料で得る事が出来るのです。最近このケースが本当に多いですが、それらの車を購入した事
はないです。というのも大抵状態が悪いです。(良いの、正当な価格が付いている物はそこ
までしなくても、日本国内で売れてしまいます。)もう一つは、1台の日本からいただいた
オファーを、他の人を通して別ルートでオファーされるという事も何度かあります。それぞ
れ値段が違うのはいうまでもありません。
これの商売方法はうまく行っている間は良いのですが、トラブルの際どうなるのかな?と思
います。例えばメーター巻き戻しはドイツでは即座に弁護士を通して連絡が来るでしょう。
国それぞれによって法律が微妙に違います。スピード違反もある国では、警察が「あなた
@km/hぐらいオーバーしていますね」という警察の適当な感覚で罰金を払わせる国もあり
ます。問題となる物が,小額でしたら泣き寝入りでしょうが大金の場合逃げ切れるか?です
どの商売方法も、決して嘘をついている訳でもありませんし、お金を払っても車が来ないと
いうことは、通常はないかと思います。世界に向けて情報を発信するのも、今の時代当然の
事です。
ただ、これでは、賢い人間は仲介人を飛び越えて直接取引するケースが今後多く出て来ると
思います。それで苦しむのは仲介を仕事としている会社、人間です。
将来、もっと世界が狭くなると思います。パソコンで同時通訳ソフトや、翻訳ソフトもどん
どん完璧な物へとなって行くでしょう。カーショップも、店舗を持たずネット上に国をまた
いだポルシェ地球店などといった、世界を相手にするバーチャルなショップシステムが出来
るでしょう。上記で紹介したMobile.deでも、そのサイトを利用した詐欺事件なども多くあり
ます。基本的に車の取引の原点、実車を確認して「車とお金の交換」という方程式がどんな
時代でもどんなに便利菜世の中になっても、間違えのない購入の仕方と思います。
下手な文章をここまで読んでいただき感謝です。
PS
このまえ、BMWを購入した友達が、購入サインをして頭金を振り込んだ直後、そのショップ
が倒産して真っ青になっていました。車は、無事に納車されました。