レストアはいくらかかるのか?
という質問に、はい@@@万円です。すぐ答えられるお店はないと思います。
皆さんもお分かりのようにベースになる車の状態にもよりますし、どれだけの
仕上げを望むかにもよります。
今回仕上がったばかりのフルレストアのポルシェ356を例にとって見ましょう。
さて、作業料1時間8000円です。ベース車は数十年前に仕入れた
車でたいした金額ではなかったので今回はただ同然です。
エンジンO/H+化粧ほぼすべて塗装なりクロームをかけました。
ミッションO/H
現在のテクニックを使い錆び対策。
すべての部品を再生、使えなくなった部品はNOS(当時の部品)にこだわらず
現在のものを利用。
この車の販売価格は特価の1600万円(ベース車両料金ほぼ無料計算)です。
もう1つの例は、知り合いのショップでシャシー+書類のみの販売。
何もついてない状態で、塗装まで仕上げた車は、ベース車両料金まで含めて
356Aで1200万円。BとCはそれより割安。
すばらしいヒストリー付の車のフルレストアは2170万円(ベース車両代金が高いため)
ひどいベース車両でひどいレストアで1200万円というのもありました。
これらの代金はほとんどが作業代金です。
とあるショップの例を上げます。
必要なパーツを取り外し、古い塗装すべてはがし裸にします、塗装する準備、塗装で160時間
下回り錆対策込みで30時間
ここで注意してもらいたいのは、塗装をはがした時に何もなかった場合です。
もし錆などが見つかった場合(大体レストアをしようと思う車には多かれ少なかれ錆があります)
作業時間はさらにアップします。
良い最高のものをしようと思った場合これだけの時間が必要だそうです。
いくら働き者の日本人でもボディー塗装を70時間で仕上げる所は
今一度しっかり内容を聞いてみると良いでしょう。
そこまでお金をかける価値のあるクーペは少ないですし、そこまでお金を
使う人も少ないです。だから、ある程度安く仕上げ、いい加減なレストア車が世の中
には多く出回るのです。
ちなみに、中途半端なレストアをした車は数年もすると、また錆が浮いてきます。
だから、中途半端なレストアをするぐらいならそのままの状態で楽しめるのなら
目をつぶる事は実はとても賢い選択です。やるなら徹底的にして、中途半端なことは
しない事をお勧めします。
また、塗装をはがしたらびっくりする状態で予定していた金額の倍以上かかることも
珍しくないので予算は相当余裕を持つか、無事故で錆なしが確信できる様なベース車
であることが第1条件です。
塗装はがし ー ひどい状態 ー 板金/溶接必要 ー 知識/溶接などの技術がない
ー 予算に合わせて修復 ー 仕上げ
という最悪のレストア方程式になります。これにかかるお金もかなりのものですが、
お金をかけただけの価値のあるものではありません。
レストアを考えている方は、その車が自分にとって特別なものでどうしても復活させなければ
ならない、そのためにはいくらでもお金をかけるぐらいの意気込みが必要です。
くれぐれも、レストアを考えている方は慎重に、そしてまわりの信頼のおける、レストアを経験
したことのある方などに相談してましょう。
なんて、今日は生意気な事を書いてしまいました。(ぼりぼり