
Trabant (トラバント)
通称:トラピー
製造国:旧東ドイツ
この車は旧東ドイツが産み出した名車。予約から納車されるまで20年前後という世界レコード的存在だった。プレミアがつき、5年程度乗った車でも購入価格がそのまま帰ってきたり、時には高く売れたりと今の世の中では信じられない事が東ドイツでは起こっていた。中には契約書の売買もされるありさまで納車までの残り年数が短ければ短いほど契約書が高く売れた。
ボディーの素材は紙を圧縮させたパネルでとても身軽である、では事故の時はどのような音がするかというと、ばり!ばり!である。シフトチェンジはハンドルの裏でおこなわれ(日本のタクシーのように)信号待ちでは空ぶかししないとエンジンが止まってしまいこともあるという。また、燃料はガソリンとオイルを混ぜて利用して季節によってその割合を変更する必要があるという。
旧東ドイツ人で旧西ドイツに親戚を持つものなどはVW等の中古を手に入れることができた。旧東ドイツ人にとってVWの中古とはどのくらいの価値がある物かみんな様はお分かりだろうか?
実話で旧西ドイツに親戚を持ったAさんが、VWをもらった。その車を旧東ドイツにて販売しようとしたところ、買い手が現れ、その人が提示したものは。庭付き家一軒である。もちろん彼は家と交換してVWを売ったそうだ。VWが家である。。。。。。
ドイツ統一後トラビーは生産されなくなった。そんな今、旧東ドイツの人々は懐かしそうに面白おかしくトラビーのお話しをする。今後きっとレアな車になるであろう。
さて、試乗した感想だが乗り心地やハンドリング、ショックがどうのこうのという次元の問題ではない。この車を乗るということはある意味注目を集め、ドイツではお洒落の部類に入かけている。数年後街からトラビーを見かけることがほとんどなくなるだろう。その時にトラビーに乗るということは、ポルシェなどに乗るより注目度は抜群であるに違いない。
この車も、ドイツ歴史を語る上で大切な1台である。


とっても狭いです。

運転が慣れるまではたいへんでしたが楽しかったです。