Patinaを簡単に表現してしまえば新品の10円玉と古い10円玉の違いです。
クラシックカーにおけるPatinaと言う表現は「ぼろ」を良い方向(ポジティブ)へ表現するときの回避言葉の様に利用されているときがあります。”ぼろ”と”Patina”それは同じ言葉なのか?私が色々調べた所によるとぼろも立派なPatinaである事が残念ながら解釈できます。ただし、私達が扱うクラシックカーではやはりPatinaという響きの良い言葉と”ぼろ”は区別して行かなければいけないと考えいます。もちろん、ぼろをPatinaと表現している人にその使い方がおかしいと指摘して行くような活動をする必要はなく、これを読む人はPatinaとぼろは紙一重でPatina=かならずしも良い事ではないという事を認知していればいいだけと私は思います。
今回はパーツでそれを見比べてみたいと思います。

現代の新品部品というのはことごとくPatinaがありません。これは、レストアした物にも言える事です。

Patinaが強く出ている。しかし欠けなどがなく物としては完全なものでただ古くなったもの。

欠けなどがなく物としては完全しかし、上の写真の物より大切に扱われなかった事がわかる。

欠けがあるものの、それ以外は状態が良いもの。
上記の写真のなかでPatinaと表現できない物は一番上の新品の物だけです。それ以外はすべて一般的な表現としてはPatinaと言えます。皆さんにとってどこまでがPatinaで、どこからが”ぼろ”でしょうか?その答えはご自身の中にあり正解はありません。その事について自分なりの答えを出す事により今後セールストークのPatinaという魔法のような言葉にだまされる事はなくなると確信しております。また次回、同士と飲む際の良いお酒の”つまみ”になるのではないでしょうか。プロスト!(ドイツ語:乾杯)