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2013年版 相場のお話

今年に入って一番多い問い合わせは、4-cam系レア車の売買の相談や相場に関しての問い合わせですが、今日はそれらに関する事をまとめてみようと思います。

Q: Porsche356Carreraの相場は今はどのくらいでしょうか?

A: 相場とは平均的な価格で同車種/同年代でも相当の価格幅が有ります。ヒストリーの希少性(オーナー数、レース歴)、車の状態(レストアの場合は良し悪し、オリジナル車の場合はどれだけオリジナルに近いか)。それらにより5000万円する60PSのPorsche356Speedsterもあれば、1500万円の356Speedsterも有ります。4-cam車の場合、上記の事に車種、エンジンの状態や修理歴、何処で誰がオーバーホールしたか?等という事まで価格を左右します。よって、世の中で言われる相場を気にする事は時として、ご自身の車(もしくは検討している車)を過大評価してしまったり、過小評価してしまったりします。

客観的に見て、修復可能なヒストリーと修復不可能なヒストリーをしっかりと見分ける必要があります。修復可能なヒストリーというのは、機械系のオーバーホールであったり、綺麗なペイントなど、お金を払えば修復出来る物のことを言います。もちろん、それにかかる費用(かかった費用)というのは、価格に還元(+にも、−にも)される事は言うまでも有りません。いくら修復可能な事とは言え、完璧にレストアされた車は、その手間や情熱を考えれば価格に+αは当然のことと思います。

 修復不可能なヒストリーとは、有名オーナー歴、D車、ワンオーナー、オリジナルペイント、当時のレース歴など再製不可能なヒストリーの事をいいます。この修復不可能な物に価値を見いだす人は多くいます。また、革製品のやれ具合にも価値を見いだす人もいます。

価値観というのは、人それぞれで、年代や色というのも売買の決断に左右されます。自分の記念年の車を望まれる人は、想像以上に多くいますし、いくら状態が良くても色が気に入らないと、話がまとまらないと言うケースも多くあります。逆に、色が気に入ったと、並状態で購入して、金銭を気にしないでレストアする人もいます。車捜索依頼も、色を指定して来る人が数名おられますし、同色ポルシェを倉庫に数十台コレクションしている人もおります。

最終的には車の持ち主、そして購入者によって上記の項目がどれだけ評価されるか?そして、それをどのように金額に換算されるか?という事になります。レアな車になればなるほど、その価値観が大きく左右され価格幅は広がり事実上、相場が無くなって来ます。言い換えれば、車の状態が気に入られれば、相場を完全に無視した金額で売買される事も珍しくありません。

Q: オークションの価格?

A: 毎回日本帰国時や電話時に出てくる話題は、オークション落札額のお話。ポルシェに限らずクラシックカーが、最高値を更新して話題になる事が多く有りますが、落札額はオークション主催者の手数料を乗せた最終金額で表示される事が多く、実際に出品者(前オーナー)に入る金額は表示価格の20~30%(オークション主催者によって変動)も少ない事を忘れてはいけません。最高値更新の話題で注目を浴びていませんが、世の中の相場近辺で落札される車や、相場以下の価格帯の車が嫁ぎ先が見当たらないのも現実です。

Q:レア車の売却/購入方法は?

A:売却の際はレアな車は上記の事より、価値観さえ合えば高額で売買されるとこがあります。大切な事は、色々な価値観を持った人々を多く知っている人に、個人的に相談するのが一番良いと思います。購入希望者はやはり、沢山のオーナーを知っている人に「良い出物が有ったら紹介ください。」と常日頃声をかけておく事が良いでしょう。しかし、一番気をつけておかなければいけないのは、あまり沢山の人々に声をかけない事です。なぜならば、希望者1人なのに、色々な人が探していると勘違いされて「今一番探されている車」という事になります。

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