現在の相場の動向をカテゴリーごとにまとめたいとお思います。
ハイクオリティ レストアベース
価格設定の式は当然ながら下記の様になっています。
マーケット相場・販売価格 ー レストア代金 = ベース価格
ここでの問題はレストア代金の計算が、リプロパーツ利用、手間を省いた簡素なレストアでの計算の為に、ベース自体が非常に高額になっています。一般のショップが商売としてこれらの車を仕入れる場合、かなり酷いレストアをしなければ商売として成り立ちません。
コンクールレストア車両
当社、当社関連でクーペ、カブリオレ、スピードスター、スピリットウインドウなど、レストアフィニッシュされた車が購入者を長く探すことなく、SOLDになりました。同じ車が2台あれば2台とも即売れた状態で、残念ながら購入できなかった人が出て来てしまいました。どんなベース状態の車をレストアしているわけではなく、ベースをかなり吟味している為にそれらを踏まえて購入者も購入しに来ています。必ずしもレストア車両が売りやすということではないですが、コンクールで賞を取る様な車の購入者はまだ、車を望んでいる傾向にあると言えます。
オリジナルペイントまたはノンレストアカー
この様な状態の車は台数が少なく値段が非常に安定しております。ただし、修復を重ねられたやれた車がかなり多く混じっておりそれらが価格を混乱させております。一般相場の1.5倍から2倍の価値があるのは本当に状態の良いオリジナルカーでありそれ以外の車に関してはその様な価値はありません。「やれている=価値がある」 ではないことを認識してください。一般の方が専門家のアドバイス無しにこれらの車を買うことは絶対にしないでください。
レストア済み中古車
356に関してはここ数年価格は安定しています。
クーペでは売り物は多くありますので相場より少し高めに売買する場合は、よほどセールスポイントがなければなりません。
911では以前の様な高額な車は存在するが、価格を少し下げて販売される車が多く目立ちます。それは相場が下がったとも言えますが、私は以前の様な極度の価格上昇から本来の相場に戻りつつあると見ております。この程度で値段が落ち着くと見るのが妥当です。
最近の流行り
356でも多少ありますが、特に911ナロー ではチューニングが流行っており各ショップは色々なチューニングプログラムを用意しています。ただし、ツインプラグ+ボアアップのようなクラシックなチューニングではなく、機械式から電気式に変更等の現代のチューニングが多くあり、確実に新時代になりました。これは好みと趣向の問題ですので、賛否両論だと思います。

356 Speedster レストアベース

356 Speedster レストアベース

1956 356 Carrera Cupe エンジン無し レストアベース